【中小企業向け】休職者をどう復職させる?現場でよくある悩みとリワークという選択肢
「休職した社員をどう復職させればいいのか分からない」
これは、中小企業の人事担当者・経営者の方から、実際によくいただく相談です。
休職制度が明確でない職場も多く、いざ不調者が出たときに対応に迷うケースは少なくありません。
この記事では、現場で実際にあったエピソードをもとに、
休職者対応の課題と、具体的な解決策としての「リワーク」について解説します。
休職者が出たとき、企業はどう対応しているのか
先日、ある経営者の方とお話ししました。
私が復職支援させてもらっている新入社員さんのことを、
本当に気にかけておられました。
「私が面接したからね。ちょっとしんどそうかなとは思ったんだけど」
「なんとか会社に戻って、お金を稼げるようになって、自立してほしいと思うんだ」
「しんどかったら迎えに行くぐらいするのに」
少し笑いながら、そう話されていました。
小さな企業さんで、休職される従業員の方がいらっしゃると、経営者にも負担がかかってしまうと思われますが、一方で、ご自分が雇った従業員については、自分が責任をもって支えたい、という思いを強く持っておられる方も少なくないと感じています。
従業員のことを、ちゃんと見ている。
なんとかしてあげたいと思っている。
でも同時に、こうも言われます。
「どう対応したらいいかわからない」
・どのタイミングで休ませるべきなのか
・どこまで声をかけていいのか
・復職させて大丈夫なのか
判断の基準がないまま、目の前の状況に対応し続けている。
本当は支えたい。
でも、関わり方を間違えてしまうことへの不安もある。
だから、「もう少し様子を見よう」と判断が遅れたり、
逆に「これ以上は難しい」と距離を取らざるを得なくなったりする。
どちらも、その企業なりに一生懸命考えた結果だろうと思います。
ただ、こうした判断を企業の中だけで背負い続けるのは、やはり負担が大きい。
だからこそ、外部の視点を入れることで、
「どう対応したらいいかわからない」という状態から、
「どうすればいいか整理できている」という状態に変えていくことが大切だと感じています。
復職支援にリワークを使うという選択肢
こうしたときに有効なのが、リワークです。
リワークは、単に「休んでいる人を戻すためのもの」ではありません。
企業が抱えている「判断の難しさ」を整理するための仕組みでもあります。
復職支援の中では、本人の状態を確認しながら、
・生活リズムが整っているか
・仕事の負荷にどの程度耐えられるか
・ストレスへの対処ができる状態か
・再発のリスクはどのくらいあるか
といった点を、段階的に見ていきます。
企業の中だけでは見えにくい部分を、外部の専門職が一緒に整理していくことで、
「戻していいのか分からない」という状態から、
「この条件なら戻せる」という具体的な判断に変わっていきます。
また、復職後の関わり方についても、
・どの程度の業務からスタートするか
・どんな声かけや配慮が必要か
を事前に共有できるため、現場の不安も大きく減ります。
「戻ってきてほしい」を現実にするために
多くの企業は、従業員を切り捨てたいわけではありません。
むしろ、
「戻ってきてほしい」
「また一緒に働きたい」
そう思っていることがほとんどです。
ただ、その思いだけでは、復職はうまくいきません。
必要なのは、気持ちと現実をつなぐプロセス。
リワークは、その間を埋める役割を持っています。
企業の思いと、本人の状態。
その両方を見ながら、無理のない形で復職を目指していく。
そのための選択肢として、リワークを知っていただけたらと思います。